高校受験

中学3年
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入院中に外出して受けた受験の直前模試の結果は悪かった。以前の咲なら絶対とらない点数だった。本当に病気なんだとしみじみ実感が深まった。

本人が結果を見たがったので週に1回の面会の時に持って行った。

本人の受けた模試なのだから結果を見たいのは当然のことだとわかっていたが、見たら症状が悪化するんじゃないかと心配だった。

面会のときにはその話をしないで、帰り際に看護師さんに託して様子を見てフォローしてほしいとお願いしした。いろいろ負担をかけてしまったかもしれない。

そんなわけで本番の受験がどうなるかなんてわかりきったことだった。それでも本人が希望するのなら仕方がない。受験はそのまま受けてもらおう。もともとは学力は持っている子だったから奇跡が起こることだってある。

私も夫も本人に見通しが厳しいことは言わなかったが内心はあきらめていた。記念受験みたいな心境だった。そのことは自分でもよくわかっているはずだった。

合格発表は受験の一週間後だった。落ちているだろうからすぐに二次募集の応募手続きだ。二次募集での受験は科目が少ないし、考えている高校はここ数年は欠員数が多かった。欠員が多いなら合格確率も高いはずだ。

桜井先生が受験票と合格(5角)鉛筆を届けてくれたときに、二次募集を考えている高校は今年も二次募集が高い確率でありそうだということを教えてくれていた。それから先生は二次募集の願書を提出するときは私が学校に行って手続きするだけでいいとも言っていた。

うちの子はどちらかといえば文系だけれど二次募集がありそうなのは理数科のみだった。もう高校を選ぶ余地がないからそれで仕方ない。

でも二次募集の高校は同じ中学の生徒も一次募集で受験している。できれば同じ中学の子が誰もいない方がいい。

だから本当は志望校の嵐山に受かって進学できるのが一番よかった。落ちこぼれてもいいじゃないか。嵐山の制服を着られるだけで十分だ。

なんでもいいから受かりますように。

 


 

桜井先生が受験のほんの数日前に私に電話してきた。医師の許可をもらって無制限で面会して数学を教えてきたのだそうだった。その報告だった。

「咲さんはちゃんと理解できてますよ」

先生はそう言っていた。

意外なことに模試以降は調子が良くなってきたらしい。

それにしても親が1週間に15分しか面会できないのに、先生が無制限で面会できる?

医師は「受験に関することは許可を出します」と言っていたので、先生の時間無制限の面会を受験に関することの範囲に入れたということなんだろう。

その許可もありがたかった。もしかしたらまた相葉さんが気を利かせて提案してくれたのかもしれない。それとも先生の自発的な行動だったんだろうか。

 

咲が病気になって中学校と関わることが多くなったので先生たちが非常に忙しいことは知っていた。そんな中で一人の生徒のために長く時間をとって家庭教師のように問題を教えてくれる。学校から咲が入院している病院までは往復だけで2時間かかるのに。

ありがたいこととだった。(でももともとは学校の部活が原因と、いつもの反発する気持ちもあっ

た)


 

そこから受験当日まではすぐだった。

咲を前日迎えに行き、翌日朝受験会場まで一緒に行った。

咲が滞在するわずか二日間の夜だけ束の間家族4人暮らしに戻った。

自宅にいる間に海鮮丼を食事に出してやりたかったけれど、生ものを食べてお腹の調子が悪くなったら受験に差し障るのでやめておいた。

咲は思ったよりは普通で、久しぶりの自宅を喜んでいた。家族と談笑する咲は普通に見えた。

それに入院中に禁止されていたIpod(病院は通信機器、ゲーム機全般持ち込み禁止)を久しぶりに起動させて、LINEメッセージが中の良い子からたくさん届いていているのを見てとても喜んでいた。

ほとんど昔の咲みたいに見えた。

それが本当に嬉しかった。

でもこの子は病気で入院している。受験のために一時的に帰ってきている。受験が終わったら病院にまた戻っていくし、受験の結果が悪いとまた症状は悪化する。

それが本当に悲しかった。

 

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子供がうつになりました。