中3 21 診察

中学3年
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12月のはじめ、ようやく思春期外来の受診の日が来た。朝の予約だったので会社は午前休みにしてもらって午後から出社することにしていた。咲も診察が終わり次第学校に行けるように制服姿だった。おとなしく一緒に来たけれど受診することに抵抗も期待もあったようだった。

その病院は診療科目がいくつもあって都合がよかった。その病院の患者さんはどの科を受診するのかがすぐにはわからないだろうからだった。それでも知り合いに出くわさないことを願った。まだまだ私は偏見が多くあった。

思春期外来の小さな受付にいくと、すぐに問診票を渡された。それは数枚あり普通の病院の問診票と違って家族の性格や出身校を記入する欄もあった。多かったので内容をあまり覚えていない。咲本人が記入していた。

思春期外来と同じ階の隣接している科に誰か知り合いがいないだろうか?いないといいのだが。そんなことを気にしながら外の廊下でしばらく待っていると、受付の問診票を渡してきた看護師さんらしき女性の方が声をかけてきた。

「問診票を見たところ起立性調節障害と同じ症状もあるので確かめるためにこれから30分くらい機械をつけて寝たり起きたりを繰り返してみて検査してみます。」と言ってその人は受付の隣の小部屋に咲を案内した。「お母さんはそこで待っていてください」私はそう言われてその部屋に入らずに廊下で待っていた。

一時間近く待って咲が出てきた。この後診察です、さっきの人が声をかけてきた。その間同じ科を受診する人はいなかった。

診察室を入ってすぐに患者さん用の椅子が二つ並べて置いてあった。狭い部屋だった。医師の机と椅子は私たちから見て直角に配置されていた。医師が机に向かって腰かけているとき私たちからは左の横顔が見える。机にはパソコンとモニタがあった。部屋の壁には「担当大野」と書いてある札がかけてあった。医師の机の後ろはカーテンで仕切られていた。部屋の奥になにか機械?装置?があるようだった。